【おうちモンテッソーリ入門】自宅で実践!基本のやり方と“親が一番難しい”ポイント|経験者が解説


「子供には、できるだけ良い教育を受けさせてあげたい」

そう願う親御さんは多いですよね。でも、「具体的に何をしたらいいの?」と悩んでしまうことも。近年注目されている「モンテッソーリ教育」も、その選択肢の一つとして気になっている方がいるのではないでしょうか。

こんにちは!子供たちをモンテッソーリ教育の学校に通わせていた経験のある、ふーさんです。フランスでの子育てを通して、改めてモンテッソーリ教育の良さを実感しました。

「モンテッソーリ教育って、特別な教材がたくさん必要で難しそう…」と思われがちですが、実は自宅で環境を整えること自体は、思ったほど難しくありません。

しかし!実際に家で「モンテッソーリ的な関わり方」を実践しようとすると、これが本当に難しい…! 特に、親が「あること」を我慢するのが、最大の壁だと感じています。

この記事では、

  • そもそもモンテッソーリ教育って何?(基本と考え方)
  • 自宅で「おうちモンテ」を始めるための環境づくりのヒント
  • 親が意識すべき関わり方のコツ(特に難しいポイント)
  • モンテッソーリ式「教具」の特徴

について、私の経験も踏まえながら、分かりやすく解説します。この記事を読んで、お子さんの「自分でやりたい!」気持ちをサポートするヒントを見つけてみてください。

モンテッソーリ教育ってどんなもの? 基本の考え方とメリット

モンテッソーリ教育は、20世紀初頭にイタリアの医師マリア・モンテッソーリによって考案された教育法です。もともとは発達に課題のある子供たちのために始まりましたが、その効果が認められ、世界中の幼児教育に取り入れられています。

基本的な考え方は、「子供は、自分自身を成長させる力(自己教育力)を持っている」というもの。大人が一方的に教え込むのではなく、子供が自発的に「やりたい!」と思えるような「整えられた環境」を用意し、子供自身の力で学びを深めていくことを重視します。

【モンテッソーリ教育の主なメリット】

  • 自立心・自己肯定感の向上: 自分で選び、自分でできた!という経験が自信に繋がる。
  • 集中力・思考力の育成: 興味のある活動(お仕事)に没頭することで、深い集中力が養われる。
  • 手先の器用さ・感覚の発達: 指先を使う活動や五感を刺激する教具が多い。
  • 社会性・協調性の発達: 異年齢の関わりの中で、思いやりやルールを学ぶ。

特に幼児期から小学校低学年の、好奇心旺盛で「自分でやりたい!」気持ちが強い時期に適した教育法と言えます。

意外とシンプル? 自宅でモンテッソーリ環境を整える3つの基本

「専用の教材がたくさん必要なのでは?」と思われがちですが、まずは以下の3つの基本を押さえるだけでも、「おうちモンテ」の第一歩になります。

基本1:子供目線の「整えられた環境」を作る

子供が安全に、そして自分で活動しやすい環境を整えることが基本です。

  • 子供サイズの家具: 子供が自分で座れる高さの椅子と机、自分で物の出し入れができる高さの棚を用意します。
  • 整理整頓された空間: おもちゃや教具は、種類ごとに分かりやすく分類し、子供が自分で選んで取り出し、片付けられるように定位置を決めて配置します。「ごちゃごちゃ」ではなく「すっきり」が基本です。
  • 安全への配慮: 子供が触れて危ないものは手の届かない場所に置くなど、安全に活動できる環境を確保します。

基本2:子供が「自分で選べる」教具・おもちゃを用意する

高価なモンテッソーリ教具を全て揃える必要はありません。大切なのは、子供の発達段階や興味に合ったものを、子供自身が自由に選べるように提示することです。

  • 種類を絞って提示: 一度にたくさんのおもちゃを出すのではなく、いくつか種類を絞って棚に並べ、子供が選びやすくします。定期的に入れ替えるのがおすすめです。
  • 本物・自然素材を意識: 可能であれば、プラスチック製だけでなく、木製のおもちゃや、本物の調理器具(子供用サイズ)、自然物(石、木の実など)を取り入れると、五感が刺激されます。
  • 日常生活の練習になるもの: ボタンかけ、紐通し、シール貼り、豆うつし、洗濯ばさみなど、指先を使う練習になるものや、日常生活の動作(注ぐ、切る、掃くなど)を模倣できるようなおもちゃも有効です。

基本3:「自分でできる」ための工夫をする

子供が「自分でできた!」と感じられるような、ちょっとした工夫を取り入れます。

  • 手の届く場所に道具を置く: 自分で手を洗えるように踏み台を置く、自分で服を選べるように低い位置に収納を作る、自分で飲み物を注げるように小さなピッチャーを用意するなど。
  • 分かりやすい手順を示す: 何か新しいことを教える時は、言葉で説明するだけでなく、親がゆっくりとやって見せる(提示)。

【最重要】親の役割は「教える」のではなく「見守る」こと

環境を整えること以上に、モンテッソーリ教育において重要、かつ難しいのが「親の関わり方」です。

「自分でできた!」を引き出す関わり方

モンテッソーリ教育における大人の役割は、先生のように「教える」ことではありません。子供が自ら学び成長するのを**「援助する」「見守る」**存在です。

  • 観察する: 子供が今何に興味を持っているのか、何に集中しているのかをよく観察します。
  • 選択を尊重する: 子供が自分で選んだ活動を尊重し、無理に他のことをさせようとしません。
  • 集中を邪魔しない: 子供が何かに夢中になっている時は、声をかけたり手を出したりせず、そっと見守ります。
  • 失敗から学ぶ機会を与える: すぐに手助けせず、子供が自分で試行錯誤し、間違いに気づき、解決するプロセスを見守ります。(もちろん、安全に関わる場合は別です)
  • 適切なタイミングで援助する: 子供が本当に困っていて助けを求めてきた時に、最小限のヒントや手助けをします。

ついやってしまいがち? NGな親の行動

良かれと思っていても、子供の自発性を妨げてしまう行動があります。

  • 過干渉・先回り: 子供がやる前に手を出してしまう、失敗しないように口うるさく指示する。
  • 評価・比較: 「上手だね」「〇〇ちゃんはもっとできるよ」など、大人の基準で評価したり、他の子と比較したりする。
  • 中断させる: 子供が集中しているのに、「ご飯の時間だよ」「お風呂だよ」と一方的に中断させる。(もちろん、生活リズムは大切ですが、可能な範囲で配慮を)
  • 結果ばかりを求める: 過程よりも、できたかできなかったか、という結果ばかりを気にする。

【体験談】分かっていても超難しい!親にとって最大の壁「待つこと」

モンテッソーリ教育の理念を理解し、「見守ろう」「手を出さないようにしよう」と頭では分かっていても、これを実践するのが本当に、本当に難しい! これが私の正直な感想であり、多くの親御さんがぶつかる壁だと思います。

子供が時間をかけて靴を履こうとしている時、こぼしそうになりながらコップに水を注いでいる時、なかなかパズルが完成しない時…。「ああ、もう手伝ってあげたい!」「こうした方が早なのに!」という気持ちが、どうしても湧き上がってきます。

特に忙しい朝、「早く準備して!」と言いたいのに、道端の虫をじーっと観察し始めたら…? 夕飯の準備をしたいのに、おもちゃの片付けが一向に進まなかったら…? 親だって人間です。時間に追われ、イライラしてしまうこともあります。

モンテッソーリ教育の「待つ」「見守る」という姿勢は、親自身の忍耐力と自己コントロールが試される、まさに修行のようなものだと感じています。完璧にできなくても大丈夫。「今はちょっと待てた」「今日は口出しを我慢できた」と、少しずつ意識していくことが大切なのかもしれません。

モンテッソーリ式「教具」は何が違う? 3つの特徴

モンテッソーリ教育で使われる教材は、単なるおもちゃではなく「教具(きょうぐ)」と呼ばれ、子供の自発的な学びを促すための工夫が凝らされています。

  1. 目的が明確: 一つの教具には、基本的に一つの目的(例:色を識別する、大きさを比較する、数を理解する)が設定されており、子供が集中して取り組めるようになっています。
  2. 誤りの自己訂正が可能: 教具自体に、子供が自分で間違いに気づける仕組みが組み込まれています。例えば、パズルのピースが正しい場所でなければはまらない、量の違う円柱が正しい穴に入らないなど。これにより、大人の指摘なしに自分で学びを深めることができます。
  3. 五感を刺激する素材: 木や金属、布など、様々な素材が使われており、重さ、手触り、温度などを感じながら活動することで、感覚が豊かに育まれます。

必ずしも高価な専用教具を揃える必要はなく、これらの特徴を参考に、身近なもので手作りしたり、代用したりすることも可能です。

まとめ:完璧じゃなくてOK!「見守る」ことから始めよう

モンテッソーリ教育は、子供の自主性や学ぶ力を信じ、その成長をサポートする素晴らしい教育法です。自宅で実践する第一歩は、難しく考えすぎず、まずは「子供が自分でできる環境」を少し整えてあげることから。

  • 子供目線で環境を見直し、整理整頓する。
  • 子供が自分で選べるように、おもちゃや活動を用意する。
  • そして何より、親は「教える」のではなく「見守る」姿勢を意識する。

特に「見守ること」「待つこと」は、親にとって本当に難しいチャレンジです。完璧にできなくても、自分を責めないでください。「今日は少し見守れたな」と、できる範囲で意識することから始めてみましょう。

焦らず、子供のペースに寄り添いながら、その子の「やりたい!」気持ちを応援してあげてくださいね。

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