「自分にもいつか海外赴任のチャンスが来るんだろうか?」
「海外赴任って、一体どういう人が選ばれて、どうやって決まるの?」
会社に海外拠点があれば、多くの社員が一度は考えるかもしれない海外赴任。キャリアパスの一つとして魅力的に映る一方、その選考プロセスや決まり方は、意外とブラックボックスだったりしますよね。
こんにちは!海外赴任経験者のふーさんです。私自身は前任者との交代という形で赴任しましたが、同僚の中には全く新しいポストに就いた人もいました。その経験から見えてきた、海外赴任が決まるまでの「裏側」について、今回はお話ししたいと思います。
海外赴任が決まるパターンは、大きく分けて2つあります。
- 前任者がいて、その「後任」として行く場合
- 前任者がおらず、「新規ポスト」として行く場合
この記事では、それぞれのパターン別に、
- どのように候補者が選ばれるのか?(選考プロセス)
- 選ばれるために意識すべきことは?(スキル・条件・アピール)
- 赴任が決まった後、どんなことが待っているのか?
といった点を、私の体験や見聞きした話を交えながら解説していきます。海外赴任に興味がある方、いつか自分にも声がかかるかも…と思っている方の参考になれば幸いです。
パターン1:「前任者の後任」として赴任する場合
海外赴任の中で、最も一般的なのがこのパターンでしょう。多くの会社では、海外駐在員の任期(例:3年、5年など)がある程度決まっています。
どうやって選ばれる?(時期・プロセス)
- 時期: 前任者の任期満了が近づく1年~半年前くらいから、所属部門や人事が後任者の選定を開始することが多いです。
- プロセス:
- 候補者のリストアップ: 前任者と同じ職種(技術職なら技術職、人事なら人事など)の中から、スキルや経験、人事評価などを考慮して候補者が数名ピックアップされます。
- 内々の打診: リストアップされた候補者に対し、上司などから「海外赴任に興味はあるか?」「もし話があれば前向きに考えられるか?」といった、非公式な打診が行われることがあります。
- 正式な内示: 本人の意思や適性を確認した上で、赴任日の数ヶ月前(一般的には3~6ヶ月前が多い)に正式な内示が出されます。
- 立候補の重要性: もしあなたがこのパターンの赴任を強く希望する場合、日頃から上司や関係部署に「海外赴任に挑戦したい」という意思を明確に伝えておくことが非常に重要です。伝えておかなければ、そもそも候補者リストにすら載らない可能性があります。
求められるスキル・条件は?(語学力は必須?)
後任として選ばれるために、特別な超絶スキルが必須というわけではありません。むしろ、その会社での業務経験と、新しい環境への適応力が重視される傾向にあります。
- 業務スキル: 前任者の業務を引き継ぐため、関連する部署での一定期間(目安として3年以上など)の業務経験があり、基本的な知識やスキルが身についていることが前提となります。前任者がベテランでも、臆せず挑戦する意欲が大切です。
- 語学力:
- 英語: 赴任先が非英語圏であっても、本社とのコミュニケーションや、多国籍な環境での業務遂行のために、一定レベルの英語力(例:TOEIC〇〇点以上など、会社規定による)が求められることが多いです。
- 現地語: 赴任先の公用語(例:中国なら中国語)が重視される場合もあります。ただし、必須ではないケースも多いです。(私のフランス赴任時は、フランス語力は全く問われませんでした)。入社後の語学研修制度がある会社も多いです。
- 人事・健康・家族の条件:
- 本人の意思: 基本的に本人が拒否していないこと。(ただし、「行きたい」という強い希望があれば、多少条件が満たなくてもプッシュされる可能性も)
- 家族の同意: 家族帯同の場合、家族(特に配偶者)の同意は非常に重要視されます。
- 個人的な事情: 親の介護、本人の妊娠・出産直後、家族の病気など、やむを得ない事情がある場合は考慮され、候補から外れる可能性が高いです。
- 健康状態: 赴任先の医療水準や環境を考慮し、健康上の問題がないか、会社の産業医などによるチェックがあります。持病があっても、現地で適切な医療を受けられる見込みがあればOKな場合も。
後任ならではの心構えと赴任後のタスク
前任者の後任として赴任する場合、ゼロから立ち上げるのとは違う難しさとチャンスがあります。
- 引き継ぎの重要性: 確立されたチーム、業務プロセス、取引先との関係などを引き継ぐことになります。赴任前後の前任者との綿密な引き継ぎが成功の鍵です。
- 現状把握と関係構築: まずは、現地の業務プロセスやチームメンバーの役割をよく観察し、話を聞くことから始めましょう。何がうまく機能していて、どこに改善の余地があるのかを把握します。チームメンバーや主要な関係者(サプライヤー、顧客など)との信頼関係を早期に築くことが不可欠です。
- 「前任者」との比較: どうしても前任者と比較される場面が出てきます。前任者のやり方を尊重しつつも、自分なりの色を出していくバランス感覚が求められます。
- 改善への意欲: 引き継いだ業務をただこなすだけでなく、より良くしていくための改善提案なども期待されるでしょう。
私の場合は技術者として、工場の生産管理から日本との連絡調整、現地サプライヤーとの折衝まで、多岐にわたる業務を一人で担当していました。チームの話をよく聞き、関係性を築くことが何より重要だと感じました。
パターン2:「新規ポスト(前任なし)」として赴任する場合
これは、会社が新しい海外拠点を設立したり、既存の拠点に新しい機能(例:研究開発部門)を追加したりする場合のパターンです。前例がないため、手探りで進める部分が多くなります。
どうやって選ばれる?(指名が多い?)
このケースでは、特定のスキルや経験、あるいはリーダーシップを持つ人材が会社から「指名」されることが多いようです。「行きたい」という希望だけで選ばれるのは難しいかもしれません。
例えば、「現地の営業チームはいるが、新たに技術サポート部門を立ち上げ、日本本社との技術的なパイプ役も担ってほしい」といった、明確なミッションと共に声がかかるイメージです。
求められる資質は?(開拓者精神が必要?)
前例がない状況で道を切り開いていく必要があるため、特定の業務スキルに加えて、以下のような資質が求められることが多いでしょう。
- 主体性・行動力: 指示待ちではなく、自ら課題を見つけ、解決策を実行していく力。
- 問題解決能力・交渉力: 予期せぬ問題に対し、現地スタッフや本社を巻き込みながら解決していく力。
- ストレス耐性・精神的なタフさ: 不確実な状況やプレッシャーの中でも、前向きに進める力。
- 異文化適応力・コミュニケーション能力: 現地スタッフとゼロから関係を築き、チームをまとめていく力。
- 開拓者精神: 新しいことに挑戦し、仕組みを作り上げていくことを楽しめるマインド。
ゼロからの挑戦!赴任後のリアルと乗り越え方
前任者がいない赴任は、文字通り「手探り」状態からのスタートです。住む家探し、オフィスの立ち上げ、チームメンバーの採用、業務プロセスの構築…あらゆることをゼロから行わなければなりません。
- トライ&エラーの連続: 最初からうまくいくことばかりではありません。試しては失敗し、改善していく粘り強さが求められます。
- マニュアル化の重要性: 成果が出たこと、確立したプロセスは、後任のためにもマニュアルやドキュメントとして残していく意識が大切です。(日本のやり方を現地語で伝える努力も必要)
- 孤立を防ぐ工夫: 一人で抱え込まず、他部署の日本人駐在員、本社の上司、現地で見つけた信頼できるパートナー(メンターや同僚)などに積極的に助けを求めることが重要です。現地の日本人コミュニティなども頼りになります。
非常に大変ですが、その分、大きな達成感と、他では得られない貴重な経験を得られるチャンスでもあります。
【共通】海外赴任のチャンスを掴むためにできること
どちらのパターンであっても、海外赴任のチャンスを引き寄せるためには、日頃からの準備とアピールが有効です。
- 希望を明確に伝える: 上司との面談などで、海外赴任への意欲と、希望する国や地域(もしあれば)を伝えておく。
- 語学学習を進める: 会社の求める基準がある場合はクリアを目指す。基準がなくても、英語や興味のある言語の学習を継続する姿勢を見せる。
- 現在の仕事で成果を出す: まずは目の前の仕事で信頼と実績を積み上げることが大前提。
- 関連部署との連携: 海外事業部や、海外と関わりのある部署の人と積極的にコミュニケーションを取り、情報収集や人脈作りをしておく。
- 異文化理解を深める: 海外のニュースや文化に関心を持ち、知識を深めておく。
まとめ:チャンスは準備とアピールから!海外赴任への道筋
海外赴任が決まるプロセスは、主に以下の2パターンです。
- 前任者の後任: 比較的予測しやすく、業務経験と適応力が重視される。希望する場合は早期からのアピールが鍵。
- 新規ポスト: 指名されるケースが多く、開拓者精神や高い主体性が求められる。チャレンジングだが大きな成長機会。
どちらのケースを目指すにしても、日頃からの準備(スキルアップ、語学学習、情報収集)と、自身の意欲を会社に示しておくことが、チャンスを掴むための重要なステップとなります。
海外赴任は、単なる異動ではなく、キャリアと人生において大きな転機となりうる経験です。もしあなたが挑戦したいと考えているなら、ぜひ積極的にその道を模索してみてください!


コメント