【海外駐在】「うちの子がイジメられてる!」他国の親に言われたら?冷静な対応5ステップ|フランス体験談
「ちょっと、お宅のお子さんが、うちの子をイジメてるんだけど、どういうこと!?」
もし海外赴任中に、現地の保護者から突然、こんな風に詰め寄られたら…?
こんにちは!フランスでの駐在&子育て経験がある、ふーさんです。これは、実際に私が経験した青天の霹靂とも言える出来事でした。相手の言っている単語は理解できても、その剣幕や微妙なニュアンスまでは掴みきれず、頭が真っ白になったのを覚えています。
海外生活では、仕事だけでなく、子供を通じた予期せぬトラブルに見舞われることもあります。特に「いじめ」というデリケートな問題は、言葉の壁や文化の違いも相まって、対応を間違えると大きな問題に発展しかねません。
最終的に我が家のケースは、学校(校長先生)の介入もあり、深刻ないじめではなく「よくある子供同士の喧嘩の範疇」ということで落ち着きましたが、あの時の衝撃と混乱は忘れられません。
この記事では、私の実体験を踏まえ、海外で子供同士のトラブル(特に「いじめ」を疑われた場合)に直面した際に、親として冷静かつ建設的に対応するための具体的な5つのステップをご紹介します。今まさに悩んでいる方、これから海外生活を始める方の心の準備として、お役立ていただければ幸いです。
【大前提】パニックにならないで!まずは深呼吸
突然「あなたの子供がいじめている」と言われたら、動揺し、感情的になってしまうのは当然です。しかし、ここで感情的に反論したり、逆に過度に謝罪したりするのは得策ではありません。
まずは深呼吸。「大変驚きました。まずは状況を詳しく確認させていただけますか?」と、冷静に対応する姿勢を示すことが大切です。焦って対応すると、事実誤認やさらなる誤解を招く可能性があります。
ステップ1:状況把握に徹する【冷静に事実確認】
感情的にならず、まずは客観的な事実確認に努めましょう。
我が子の話を鵜呑みにしない
もちろん、まずは自分の子供から話を聞くことが大切です。しかし、子供は自分が見たこと、感じたことを主観的に話す傾向があります。意図せず事実と異なる説明をしたり、自分に都合の良い部分だけを話したりすることも。また、本当に何かしてしまった場合、それを隠そうとすることもあります。
子供の話は重要な情報源ですが、それだけを信じるのではなく、「子供の視点からの話」として受け止め、他の情報と照らし合わせる必要があります。
多角的な情報収集(相手の親、他の子、先生)
できる限り、複数の視点から情報を集めます。
- 相手の親の話を丁寧に聞く: 具体的に「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どのように」した(された)のか、冷静に、詳細を聞き出します。(メモを取ると良いでしょう)
- 周りの子供たちの話(可能であれば): その場にいた他の子供がいれば、状況を聞いてみるのも有効ですが、子供にプレッシャーを与えないよう注意が必要です。
- 学校(担任の先生)への確認: 学校での出来事であれば、先生が状況を把握している可能性があります。すぐに連絡を取り、事実確認を依頼しましょう。
ステップ2:相手の親とコミュニケーションを図る【感情的にならない】
事実確認を進めると同時に、相手の親とのコミュニケーションも必要になります。ただし、ここでの対応は慎重に行う必要があります。
直接対話の試みと注意点
可能であれば、直接会って(または電話で)話し合う機会を持つのが理想です。その際は、
- 感情的にならず、冷静に、相手の話を傾聴する姿勢を示す。
- 決めつけずに、事実確認中であることを伝える。
- こちらの認識や子供から聞いた話も、客観的に伝える。
- 解決に向けて協力したいという意思を示す。
相手が感情的になっている場合は、無理に話し合いを進めず、学校関係者など第三者を交えることを提案するのも有効です。
文化の違いを考慮する
コミュニケーションのスタイルや問題解決へのアプローチは、文化によって大きく異なります。例えば、日本では曖昧な表現が好まれることもありますが、海外では直接的な表現が求められることも。また、「謝罪」の意味合いも異なる場合があります。
例として、フランスでは子供が相手に「ぶっ」と息を吹きかけるような仕草をすることがありますが、これは必ずしも悪意ではなく、感情表現の一種だったりします。こうした文化的な背景を知っておくと、無用な誤解を避けられるかもしれません。
★重要★ 言葉の壁があるなら通訳を!
これが最も重要なポイントかもしれません。相手の保護者との会話や、学校との話し合いにおいて、少しでも言語に不安がある場合は、絶対に無理をせず、通訳を介するべきです。
微妙なニュアンスの誤解が、問題をさらにこじらせる可能性があります。信頼できる日本人(現地の生活が長い方など)や、専門の通訳サービスを利用しましょう。費用はかかりますが、問題を円満に解決するためには必要な投資です。(我が家も、この時ばかりは通訳の方にお願いして本当に助かりました)
ステップ3:学校との連携を密にする【頼れる最大の味方】
学校は、子供たちの安全を守り、問題を解決するための重要なパートナーです。
状況報告と協力依頼
事実確認の結果や、相手の親とのやり取りなどを、速やかに、かつ正確に学校(担任の先生、必要であれば校長先生など)に報告しましょう。そして、問題解決に向けて学校に協力をお願いする姿勢を示します。
学校の役割と責任範囲を確認(国による違いも)
いじめやトラブルに対する学校の対応方針や責任範囲は、国や学校によって異なります。フランスのように、いじめに対して学校が非常に厳しく介入し、場合によっては加害側が転校措置となる国もあります。
まずは、「この問題は、親同士で解決すべきなのか、学校が介入してくれるのか」を先生に確認しましょう。学校は基本的に子供たちの味方であり、安全な環境を提供する責任があります。積極的に連携を図りましょう。
ステップ4:解決策を模索する【謝罪だけがゴールじゃない】
事実確認の結果、自分の子供に非があった場合は、もちろん真摯に謝罪することが大切です。しかし、「謝って終わり」では、根本的な解決にはなりません。
謝罪のタイミングと意味合い
事実確認が不十分な段階での安易な謝罪は、非を全面的に認めたと解釈される可能性もあります。謝罪は、事実関係を明らかにし、子供と話し合った上で、誠意をもって行うべきです。また、相手からの謝罪を過度に期待しないことも大切です(文化的に謝罪をしない国もあります)。
問題の本質を見極め、再発防止策を考える
なぜトラブルが起きたのか? 子供たちはそれぞれどんな気持ちだったのか? その本質を見極めることが重要です。「どちらが悪いか」を追求するだけでなく、「どうすれば今後、同じような問題が起きないか」「子供たちがより良い関係を築けるか」という視点で、具体的な解決策(例:お互いの気持ちを理解する機会を作る、先生に見守りを強化してもらう、など)を、相手の親や学校と協力して探っていくことが理想です。
ステップ5:子供としっかり向き合う【成長の機会に】
トラブルは、子供にとっても辛い経験ですが、同時に大切な学びと成長の機会にもなり得ます。
- 子供の気持ちを受け止める: まずは子供の言い分や感情を否定せずに受け止め、「あなたの味方だよ」という姿勢を示しましょう。
- 事実と向き合う: その上で、客観的な事実を伝え、もし非があればそれを認め、反省を促すことも必要です。
- 一緒に考える: 「どうしてそうなったと思う?」「次からはどうすればいいかな?」と、子供自身が考え、学ぶ機会を与えましょう。
- 安心感を与える: 「何かあったら必ずパパやママが守るから大丈夫だよ」と伝え、安心感を与えましょう。
大人が一方的に解決するのではなく、子供自身が問題と向き合い、乗り越える経験をサポートすることが、子供の成長に繋がります。
【忘れないで】親自身のメンタルケアも大切!
海外赴任中は、ただでさえ仕事や生活への適応でストレスが多い状態です。そこに子供のトラブルが加わると、親自身の精神的な負担は計り知れません。
気持ちに余裕がないと、子供や配偶者につい当たってしまったり、問題を冷静に捉えられなくなったりします。
- 一人で抱え込まない: 配偶者としっかり状況を共有し、協力して対応しましょう。
- 相談相手を見つける: 同じような経験を持つ駐在員仲間、現地の友人、日本人コミュニティ、オンライン相談サービスなど、悩みを打ち明けられる相手を見つけておきましょう。(毎週1時間、愚痴を聞いてもらうだけでも違います!)
- 休息を意識する: 疲れていると感じたら、無理せず休息を取りましょう。
親が心身ともに健康であることが、子供を支える基盤となります。
まとめ:冷静な対応と連携で、トラブルを乗り越えよう
海外で「うちの子がいじめられている」と他国の親から言われたら、誰でもパニックになるでしょう。しかし、そんな時こそ冷静さが求められます。
対応のポイントは以下の5ステップです。
- まず冷静に、深呼吸。
- 客観的な事実確認に徹する(多角的な情報収集)。
- 相手の親とは感情的にならず、必要なら通訳を介して対話する。
- 学校と密に連携し、協力を求める。
- 問題の本質を見極め、子供の成長に繋がる解決策を探る。
そして、親自身のメンタルケアも忘れずに。
海外での子育ては、予期せぬ困難の連続かもしれません。しかし、一つ一つのトラブルを家族や周りの人々と協力して乗り越えていく経験は、親子を大きく成長させてくれるはずです。
この記事が、万が一の時に、あなたが冷静に対応するための一助となれば幸いです。


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